攻防、ひよどり城。：余命いくばく：SSブログ

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攻防、ひよどり城。　[菜園] [編集]

ぼくの可愛いブロッコリーがひよどりにぼろぼろにされた、というレポートは先日させていただきました。ブロッコリーは再び蚊帳を被せられて、その後元気がありません。一方ひよどりはこの寒さにもめげず、元気一杯。あのぎゃーぎゃーという叫びは、耳障りこの上ない。そして、あろうことか、奥さんがプランターで作っていた小松菜をごらんのとおりにしてしまったのです。くやしい―！

なぜか春菊は食べない。鍋には最高なんだけど。

ぼくんちの菜園の上空を飛び交うひよどりをよく観察してみると、どうも、彼らはうちの隣の空き地に生えている常緑広葉樹をねぐらにしているようなのです。うちの畑から10メートル余りしか離れていない、高さ2メートル半あまりの潅木です。あつかましい！

よく見ていると、つがいらしいその二匹は、いつもくっ付いていて、さほど大きくもない潅木の幹をしきりに突っついているのです。まるで何かおいしいものがそこから滲み出てでもいるかのようです。仲がいいんだな、ひよどりのつがいは。うらやましい、、、、。

近辺の木々がすっかり葉を落として寒々としている中で、その常緑広葉樹だけはこんもりと陽光に輝く葉を保ち、風も雨も人の目も届かない彼らの城を形成しているのだ。その中に隠れていながら、ぎゃーぎゃーとうるさくじゃれあっているらしい。この騒音と食害は何としても阻止しなくてはならない。

私は遂にその潅木の除去を決心する。ただし、そこは他人の土地。地主とは顔見知りだが、そのオヤジもいい加減なおっさんで、全くその土地の管理はせず、2メートル以上に育って歩道や私んちの領地に倒れこむススキやセイダカアワダチソウやわけも分からない草、ヨモギだって私の乳首あたりの高さまで伸びる、のを全く放置しているのだ。それについてクレームをつけないばかりか、文句を言いながらも自分で処理している私も、ちょっとおかしいか～？

そりゃ、私だって迷いましたよ。他人の土地に侵入して、そこに生えている木を切り倒すのですから。下手すれば逮捕されちまう。でも、自分の健康は何より大切。突撃決行！そうなりゃ、そのときってもんさ。
こうして事件は起きるんですよね、殆どのばやい、、、、。

ひよどり夫妻はねぐらを奪われ、何処かへ引っ越していった。

隣地のおっさんは気づかないのか、今のところ、何の接触もない。

時折聞こえるひよどりのぎゃーぎゃー声も、今は別にうるさくもない。可愛い小鳥なの。

タグ：ひよどり