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義母 [暮し・健康]

昨日の夜8時10分。埼玉に居た義母が98歳で逝った。

画像ラオス 仏とA.jpg

彼女についてはつい先日この場を借りて述べさせて頂いたばかりですが、ここでもう一度書かせていただきます。

うちの奥さんの母親は97歳で現在入院中であす。昨年暮れから、鼻の穴にチューブを通して、栄養を補給している。これは延命措置であって、食事であるとは言えない。確かに、それによって体調は改善するらしい。が、誰でも鼻の穴にチューブを通したまま横たわってなど居たくないだろう。当然チューブを自分で取り外してしまう。

それを止めさせるために、両手をベッドに縛り付けてしまう。強制寝たきり措置である。意識がはっきりしている人間にとってこれ以上の拷問はないだろう。勿論同時におむつの使用が始まる。誇り高く、人間としての尊厳を何よりも大事にしてきた女の悲劇の幕開けであった。

きっかけは、1年半あまり前に始まった膝痛による歩行困難だった。若い頃から太めであった彼女は、それまでは自転車に乗って買い物に出かけるほど活発なばあちゃんだった。それが、遂にその重さに耐えられなくなった膝が音を上げてしまったのだ。ちょっとした膝の治療のための入院が、寝たきりの半植物人間のようになってしまい、認知症も進む。

今、私が祈りたいことは、彼女が、自分は心のこもった介護を受けているのだ、と自覚していること。百歳に近い人生の終わりにきて、ああ、最悪だったなあと振り返るような毎日を送って居て欲しくない。それではあんまりだよ。ここに介護の重要さがある、と私は実感している。私自身はそんな幕引きに耐えられそうにないから。

以上、先日のブログの引用です。
結果的には、強制寝たきり状態にされてしまった義母は、急速に肉が落ちていく。ふくよかだった以前の面影は消え、オリーブオイルを塗られているという身体は骨と皮だけの茶色いミイラ同様になってしまう。2月に入った頃から認知機能は極端に低下。それでも手はベッドに縛りつけられたままだったという。鼻に突っ込まれたチューブがよほど我慢できなかったのであろう。

4月になると腕は縛られていた形で固まってしまい、動かそうとすると痛い痛いと顔をしかめる。この固まるのを廃用症候群というらしい。使わなくなったために起こる病気という意味だそうです。(受講の成果?)

もう誰が誰だか分からないような感じで、じっとこちらを見ている。ひょっとしたら思い出そうと努力していたのかもしれない。そんな状態でも、流し込まれた栄養で生き続ける。辛かっただろう。どんな気持ちでそんな辛さに耐えたのだろう。

画像ラオス ako.jpg

ご冥福をお祈りします。

さようなら おばちゃん



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コメント 1

jane

hirochikiさん
nice! ありがとうございます。

metaaboさん
nice! ありがとうございます。
by jane (2013-05-05 21:17) 

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