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 [暮し・健康]

早朝はかなりの冷え込みでしたが、日中は快晴で風もなく、すっかり春です。
うちからすぐ近くに見えるマンションも、暖かい日差しを浴びて、気持ち良さそう。
陽に当てた寝具もホカホカで、今夜は最高の寝心地でしょうねえ。

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これで少し気になることがあるのです。
別に私は見張っているわけではないのですが、中央辺りの階で陽に当てた物を派手に振るう人が居るのです。寝具だけではなくて、敷物らしき物もバッタバッタと振りたてる。

うちからはその様子が見えるだけなんですが、すごい埃が渦巻いているだろうな、と想像しています。風向きにもよるでしょうが、近所で窓なんか開けていたら、部屋の中はばい菌だらけになることでしょう。

困ったことに、部屋に流れ込んだそんなばい菌を、きれいに掃除するのは至難の業。
いくら頑張っても、以前の状態に戻すのは、まず不可能でしょう。もし、ペットでも飼っている家からの埃なら、と考えると寒気がします。

よく我慢しておられますね、と感心します。でもあまり貯めない方がいいですよ。爆発したら大変ですから。

何故、私がこんなことを気にするのか。実は私にも身に覚えがあるからです。私は菜園から出た草などを1年に3回くらい燃やします。これこそ風向き次第で、煙がそこらの家に襲いかかります。

悪いものは燃やしませんので、有害物質は含まれていないだろうと、勝手に判断しています。臭いもごみを燃やす訳ではないので少ないし、ま、ちょっとくらい許してよ、と近所の住人の我慢に甘えているってところです。

人間って、自分には甘い、とよく言いますよねえ。全くそのとおりで、反省してます。

これ、消防署に通報されたら、消防車がサイレン鳴らしながら飛んで来るんですってね。

ホームヘルパー養成講座受講2日め [暮し・健康]

3月21日  ホームヘルパー養成講座2日めを受講した。
午前中は寝具の整え方-生活環境・ベッドメイキング。

そもそも、寝たきりとはどんな状態のことか。
① 病気が重くて起き上がれない。
② 傷害が重くて起き上がれない。
③ 依存心が強くなり、意欲の低下によって起き上がれない。 
という状態であるらしい。
①と②は容易に想像できるが、③はちょっと思いつかない。
人はすぐに楽な方へ流される。動かない方が楽に決まっているのだ。
そして身体は、動かさなければ力を失う。自立性を失い、ますます起き上がれなくなっていくのだ。

安眠は人が健康な生活を営むために、必須の条件である。
寝たきりの人にとって、寝床は、就寝の場であるばかりでなく、生活の場であり、休息や病気回復のための場でもある。その小さい空間が、彼らにとっては全てなのだ。たかが寝床、ですまされることではない。

という訳で、シーツの畳み方から始まって、ベッドメイキングの実習をやる。奥さんがいつもやってくれている作業を正式に習うのであった。
人が寝ているベッドのシーツを如何にして取り替えるか。私にはもう出来ますよ。

午後は、寝ている人の体位・姿勢の交換及び床ずれの予防と車椅子への移乗。
自分では動けない人の水平移動、寝返り、起き上がらせて坐らせ、ベッドの端に腰掛けさせる。本人の自助努力を促しながら、車椅子へ乗り移ってもらう。

これまで、床ずれを本人はあまり意識していないのかと思っていたが、そうではないらしいと知った。痛くて辛いのにじっと我慢しているのだ。自分の身体が生きながらにして腐っていくのを黙って耐えているのであった。私自身はそれに耐えていけるほど、強くないような気がする。

いい勉強をさせてもらってますよ~。

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ピロリ菌 [暮し・健康]

やっとピロリ菌退治が保険扱いになったようですね。どうしてこんなに時間が必要だったのでしょうか。やはり日本の行政には何処かおかしいところがあるのでしょうね。

私は10年前に検査を勧められて、結果は陽性。1週間アルコールを断って薬を服用。ピロリ菌は退散してくれました。この時点でピロリ菌の悪行は既に明確にされておりました。

その後2回検査を受けてみましたが、陰性です。そのお蔭かどうかは定かではありませんが、私は胃の存在を意識したことがありません。食べ過ぎても飲みすぎても、お腹の膨満感はあるにしても、胃がどうのこうのということがないのです。

もともと私は丈夫な胃を持ってはいたのですが、寄る年波と暴飲暴食をものともせず、好調を保てているのは、ピロリ菌がいないからだろうと信じています。

私の兄は、胃潰瘍で胃を3分の2切除してから体調を崩し、結局アルコールに溺れていきました。胃の手術とアルコールの因果関係には諸説あると思いますが、私には全く無関係であるとは思えないのです。

ピロリ菌は胃に潰瘍を作るといわれています。かなり高い率で胃粘膜に悪さをするようです。奴らは胃の粘膜に巣くっていて、その周辺を喰い(?)荒らしている訳でしょう。

この精子みたいな虫がどこからきたのかについては、私はよく知らないのですが、何でも人糞を肥料として使っていたのと、深い関係があると聞いたような気がします。ということは、昔の青年は殆ど持っているということでしょう。

昔の青年で胃が弱い人は皆、そこらの胃薬なんか買い漁らずに、この菌の検査を受けた方がいいですよ。私の兄も間違いなく、こいつにやられていたのだろうと思います。間に合わなくて大変残念。頑健な男だったのに身体を駄目にしてしまった彼が、本当に可哀そう。

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歯医者 目医者 [暮し・健康]

1月10日に夜間の出血問題を診てもらってから、平均して2週間おきくらいの割で通っていた歯槽膿漏の治療が本日一応終了した。私の場合のようなこじれにこじれた悪質な歯槽膿漏に、完治はあり得ないといわれている通り、望むべくもない完治より、騙し騙しで引きずっていこうと思っている私にとって、この上ない結果なのでした。

若くて美人のドクターは、すり減った歯の根元付近にプラスチックを充填し終えた後、私に小さな手鏡を持たせて、
「磨耗がひどかった2箇所はしっかり充填しました。見てください、きれいになったでしょう。これで今回の治療は終わりということで、6ヵ月後に定期診断でまたお会いしましょう」と言ってくれた。

これから6ヶ月間も異常無しでいけるかどうかは私の歳を考えると自信がない。でも、嬉しいじゃないの。あれ以来まる2ヶ月間たいした大治療をしたわけでもないのに、出血も痛みもなかった。この先半年も経たずにまた悪くなったとしても、私は構わないと思っている。今回と同じように歯の周辺をほじくってもらって腐った血をかき出し、消毒と薬で騙せればそれで充分だ。

一方、2月16日に眼科に行ったうちの奥さんは、瞳孔を広げる薬を過剰に使われたためらしい、ウサギさんのおめめ、早く何処かへ飛んでいけ、と私に言わせた赤い目はいっこうに改善しないままだ。

あの日から一週間後、相談にいったところ、それは今回の治療とは関係なくて、加齢による角膜の充血であると説明されたらしい。治療の前から赤かったのでしょう、とも。
加齢を指摘されて反論できる年寄りは居ないだろう。歳をとるということは加齢の結果なのだから。

奥さんはあの〇上眼科には2度と行きたくないという。話しにならないからだ。
結果、放置という形の様子見で、2週間が過ぎたが、白くてパッチリしていた彼女の目は赤く輝きを失ったままだ。

明日、奥さんは東京へ行く。話ができる医者を探しに。

豚の体内ですい臓が再生できる時代だよ。こんな恥を知らない医者が居ていいのかね。
これって医療過誤っていうやつと違うかね。

こんなことはブログに書きたくなかったなあー。 でも書いてしまった。 ごめん。

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 [暮し・健康]

昨日は冷たい雨でしたねえ。あれだと雪の方がましかも知れません。
雨の中、うちの奥さんは行きつけの医院へ処方箋をもらいに、私はついでに同じ医院で私的検診のための検便容器をもらいに行くことになっておりました。よりによって、こんな冷える日に、そんなどうでもいいような用件で、出かけなくてもよかろうにと思いつつ、玄関で靴を穿いているときでした。

「あんた! 私、目が。目がちょっとおかしいの。〇岡医院じゃなくて〇上眼科へ連れて行って」と急遽行き先変更。
左目の視野の左上に何か変な模様が現れて、それがジガジガ、ジガジガと振動しているというのです。ん? それは眼科ではないかもしれないな、と言いつつ、とりあえず眼科へ行きました。

〇上眼科は結構評判のいい眼科で、その名前はよく知っておりましたが、幸いなことに、これまでお世話になったことはありませんでした。小さい医院なのに3ヶ所もある駐車場は満杯。待合室に入って驚きました。長年の風雨に耐えた頭髪の列で埋まっていたのです。

加齢について、色々ときれいごとを言う人は沢山いますが、こういうところへ来ると、年を取るってことの悲しさを感じずにはいられません。老いて死ぬのならまだしも、死ぬ前に目が悪くなり、物が見えなくなるのは悲劇ですねえ。若いときからそういうことに慣れているのなら別かもしれませんが、年を取って身体が不自由になった上に目が悪くなったら、他人の力を借りずに生きていくことはできないでしょう。

先にボケた方の勝ちよ、と誰かが言っているのを耳にしましたが、他人の手を借りなくては生きていけなくなった自分を、正気で見つめる自信は私にもありません。

やはり、元気なうちにやりたいことをしっかりやりましょう。いいことも悪いことも、ええじゃないですか、他人に迷惑さえかけなかったら。

眼底を覗くために、瞳孔を広げるらしいのですが、うちの奥さんの瞳孔はなかなか広がらず、薬を3回も差して2時間も待って、やっと診てもらいました。目には異常なし。様子を見て、変な影が消えないようであれば、脳の検査を受けるように勧められたそうです。

午後になってから本来の予定であった医院へ行って、検便容器を貰ってきました。
3月半ばから始まるホームヘルパー2級講座を受けるための検診です。何故今になってホームヘルパーの講座なのか。これは介護してあげるためではなく、介護を受けるときの心構えについて勉強しておこうと思っているのです。介護をする人はどんな気持ちでどんなサービスを行っているのか。介護を受ける側がどうすれば介護サービスがよりやり易いのか、より効果が上がるのか、に私は強い関心を持っています。

36時間後の今、奥さんの目は変な影こそ出ないようですが、瞳孔を開く薬の使いすぎでか、まだ真っ赤です。明日になって、いつもの目に戻っていたらいいのになあ。ウサギのおめめ、早くどこかへ飛んでいけ~。

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奥歯 [暮し・健康]

9時45分から、歯医者に行ってきました。
お蔭様で、本当に歯の調子が良くなりました。今年に入ってから3回、掃除をして消毒し、薬を塗るという治療で、私が負担する費用はその都度40円。保険は本当にありがたい。
使ってくれている薬はどんなものなんだろう。この好調があの薬の効き目によるものであるなら、その効き目はすばらしい。どんな薬なのか訊いてみるかなあ。

今後は月末に定期診療をして全体を診ましょう、と言われています。全てをあなたにゆだねます。よろしくお願いいたします。

ところで、これが何だか分かります? はい、そうです。象さんの奥歯です。重さ約18キロ。いいでしょう?

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カンボジアの東北部にあるラタナキリという所に旅行した時に、老夫婦がやっていた露店に近い店で手に入れたものです。大腿部の骨らしい凄く大きい骨もあったのですが、買いませんでした。今になってひどく後悔しています。

何年か前、ナイジェリアはイバダンの某ホテルの売店で、象さんの奥歯を20個以上も目にしたのですが、帰国直前に買えばいいやと、気にもせずにいました。ところが、一ヶ月もしないうちに全部売切れてしまいました。ある根拠から、買ったのは日本人だと私は思っています。
駄目ですよ、これは売りません。

こちらは何でしょう。

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私の奥歯です。なんと貧弱なこと。
黒い部分は、マラウイで歯を治したときの詰め物です。こんなに汚い材料でいいのでしょうかねえ。何かが染み出してきそう。


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ペット [暮し・健康]

うちの敷地の入り口には、扉がありません。家を囲む塀は一応付いているのですが、そこまでで資金が枯渇したのでした。もう4年も前のことです。本当は門柱を立てて扉も付けたい、と思っていたのですが、以来手付かずのまま。代わりに、一応進入禁止ですよという意味で、夜間だけ鎖を張るようにしています。

昨夜のことです。今年最強の寒波が来るとかで、雨戸をしっかり閉め、入り口の鎖を掛けようと思って玄関を出ました。

2段になっているポーチの下段に、変にてらてらした見慣れない水の跡を見つけたのです。妙な予感がして家の周りをぐるりと回ると、犬走りの上にあまり見たくない光景が広がっていました。何かが何かを吐き出したようです。気分が悪くなって、うちに来て吐いたんでしょうなあ。

うちの周りには猫が3匹います。うろうろしてはいますが、ノラではありません。現行犯ではありませんので、犯猫の特定は勿論できないのですが、何でうちやねん! 寒い夜中に汚物を取り去り、跡をきれいに水洗いした者の身になってみてくれる? 臭いを放置すれば、またそこへ来るといわれているようですからねえ。そんな悪いことは自分ちでやってくれない? 自分ちの人間にはいい顔ばかり見せてるんやろ、畜生が、、、、。だって、そのとおりだもんな。

翌日、物置へ行ってみると、その入り口の前も、同じように汚されていました。普通の落し物は時々あるのですが、吐かれたのは初めてでしたねえ。勘弁してよ~。

話は変わりますが、うちの菜園に面した通りは、少し坂になっていて、格好の散歩道になっています。当然お犬様にとっても格好です。

殆ど毎日のように犬を連れて散歩する人たちの中に、すごく魅力的な中年女性がおりました。赤や白、黒を組み合わせたツートンカラーで身を包み、素晴らしいプロポーション(のように見える)、豊かな腰まわり(中身は分からない)、色気たっぷりな歩き方。連れている2匹の中型犬の牽引力に身を任せるようで、少し自堕落なその仕草。自分の魅力をちゃんと自覚しているんだ。そういうのって自意識過剰っていうんだっけ。

当時その土地は菜園になっておらず、いい加減に縄を張っただけの空き地になっていました。犬は縄の下を潜れますので、そこは格好の散歩道にある格好のトイレにもなっていたようです。飼い主がそうさせていたとしか思えませんでした。

ペットの落し物は飼い主の責任で、と控えめに書いた札を縄につけました。全く目に付いていないようでしたね。人間、自分に都合の悪いものは目に入らないように出来ている?
その現場を見れば注意も出来るのですが、そんなもん番をしてるわけじゃないし。

ある朝。カーテンを開けた私の目に飛び込んだのは、一番見たくないシーンでした。その時、まさにお犬様は脱糞の真っ最中。背中を丸めて腰を落とし、太くて長いのを出している。赤いパンツに白いセーターの彼女は、そのさまをじっと見つめていた。

「ちょっと! 困るんだなあ。そこは犬の便所じゃないんだよ」パッと振り返った彼女は、「関係ないでしょ!ここはお宅の土地ではないでしょうから」ときた。

「そんな問題かよ。何を言ってんだ。そこは俺の土地だよ。ちゃんと後始末してってくれよなあ」と怒鳴ってしまった。

びっくりした彼女はポッケからちり紙を出して、今落ちたばかりのものを掴み取り、ぐずる犬を引き倒して歩き始める。そしてどうしたか。少し先にある歩道の植え込みの中へ、ちり紙ごと投げ込んで一目散に行ってしまったのだ。こんなんでいいのかね。

私は揉め事の芽を摘むために、歩道とうちの間にブロックを積みフェンスをつける。自作。自衛のため、ひいては人と犬の快適な散歩のために。尖閣にもそうしたい。

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以来彼女は一度も姿を見せない。後に分かったことだが、彼女んちは僕んちからあまり遠くない、同じ区内の住人だったのだ。世間を狭くしてしまった。仕方ないやろ!

私は、猫も犬も嫌いではない。むしろ好きな方。でも、飼い主は、そのマナーによるねえ。

タグ:猫  犬
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骨折!? [暮し・健康]

1月12日夕方。 埼玉に里帰りしていた奥さんが、軽いびっこを引きながら帰ってきました。両手に荷物をぶらさげて歩いてて、某駅で通路のちょっとした段差につまずき、転倒したらしい。提げていた荷物を放り出して、両手で上半身を支えたお蔭で、顔は路面に激突しなくてすんだようだが、弾みで左足の踝辺りを縁石に打ちつけた。

痛みで身動き出来なかった彼女に、手を差し伸べる人は残念ながら一人も居なかったそうです。冷たい世の中になったものですなあ。変に仏心を出して、面倒に巻き込まれるのは嫌だし、下手すりゃ悪者視されかねない、という風潮が世の人全員の頭を偏らせてしまっているのだ。

ぼくの奥さんは、這いつくばりながら吹っ飛んでいた荷物を拾い集め、たまたま傍にあったベンチで烈しい痛みが去るのを待ったという。可哀そうに、、、、。

もし私がそういう場面に出くわしたら、相手がどんな人であろうとも、声くらいはかけるだろう。深入りは出来ないにしても、荷物を集めてあげ、ベンチに座り込むまでくらいは、手を貸していただろう。絶対にそうありたいと、私は常々強く思っている。義を見てせざるは玉無しなり。

その少し前、買い物に出かけていた奥さんは、或コンビニの前に、無料供与の食器が出ているのを見つけ、かねがね欲しいと思っていたサイズの皿を2枚頂いたそうだ。正月早々いつにない幸運だったと彼女は大喜び。こいつは春から縁起がいいわってね。

転倒の瞬間、吹っ飛んでいく荷物を目で追いながら、〈あっ、あの皿!〉と思ったという。
スローモーションで飛んでいく荷物と、それをじっと見つめる彼女の映像が目に浮かぶようです。幸いにも皿は無事でしたが、足を痛くしてしまった。何が幸運だったのか。

激痛が去って、なんとか歩けるようになった彼女は、ちんばを引きながら帰って来たというわけです。足はかなり脹れていました。様子を見て、悪化するようなら病院へ行こうなって話しておりました。「痛みは軽くなったし、歩けるくらいだから、大丈夫だわ、きっと」と、湿布を施し、鎮痛消炎剤を服用して彼女は休む。

翌日朝。彼女の左足首は、膨張も限界かとおぼしきほどに脹れ上がっておりました。痛みは見た目ほどではなく、歩行にも大きな問題はない。「ひどい怪我ならもっと痛むはずだよね。あいにく、今日は日曜日だし、明日は成人の日。病院も連休でしょうから、安静にして様子を見るしかないわ」

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翌日、成人の日。脹れはかなり治まって、彼女は平気で歩いている。大丈夫だ、こりゃあ。

1月15日。脹れはすっかり引いている。意識して見ないと分からないほどに。奥さんはメタボの血液検査を受ける時期になっていたので、ついでに足も診てもらおうか、と病院へ行く。

彼女はレントゲン写真と紹介状をもらって出てきた。骨に異常があるから、大病院で精密検査を受けるように、ということらしい。即、そちらへ移動する。

完全な骨折であった。幸いにも骨折した部分は靭帯が骨と繋がっているところで、靭帯がしっかりしているため、痛みも少ないし歩行に支障もない、らしい。骨折しているのに包帯もギブスも不要だという。

これが幸運でなくて、何だと言うの!

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歯科 4 [暮し・健康]

それまでスルメなんか食べようとも思わなかった私が、なぜ突然狂ってしまったのかについては、心理学者の判断に任せなければならないとしても、何か何処かに空虚なところがあって、それを埋めようとしていたに違いない。なんて無意味な屁理屈はさておいて、私の左奥歯は使えなくなってしまった。痛くて噛み締められないのだ。

完全に咀嚼しないと飲み込まない、という指令が脳みそに組み込まれている私にとって、それは死活問題であった。簡単に、硬いものを食べなければいいだろ、と言うことも可能でしょうが、それでは自分の好物は避けなければならなくなる。

結果として生じるのは、歯茎が弱くなっている右側の酷使であった。左側の回復には、思いのほか長い時間を要した。その頃には右側の歯茎はますます力をなくし、心なしか歯の落ち着きが悪くなる。共に弱くなった左右の歯を騙し騙し使って、ラオスの豊富な野菜を食いまくった。鍋にも麺類にも訳の分からん野菜がいっぱい出てくるのだ。私にとってそれらは逃せられない食材であった、歯の保善と引き換えに、、、、。

俗に、歯目マと言われているとおり、そうでなくても、まず歯が弱る年齢にある私にとって、それはあまりにも思慮を欠いた行動だった。60になるまで、歯に絶対的な自信を持っていた男の思い上がり、つまり無謀と言える行動であったのだ。

ラオスの仕事を終えて帰国した頃には、右側の奥歯は上下共にすっかり力を失くし、ぐらぐら。自然と左側を酷使するという最悪のパターンに嵌まっていた。右の歯茎は色を失くし壊死寸前状態。口臭もまた酷くなっていたことだろう。

「よくこんなになるまで我慢できたわねえ。痛かったでしょうに」申し遅れましたが、うちのドクターは女性なんです。辛くなかったわけじゃありませんが、色々と都合がありましてねえ、、、、。
「こんなにゆるんできたら、上下とも抜くしか方法がないわねえ。少し様子を見てから抜きましょう。傷んだ歯茎も相当削り取ることになります。そうしないと傷がふさがらないのでね。あとは入れ歯にすることになりますが」 私は意見を出せる立場にありません。遂に自慢だった歯を抜くことになったのでした。2009年、70歳になっておりました。歯の不具合を意識し始めてから10年が経っていたのです。

まず下を抜いて、1ヶ月後上を抜いた。両方とも歯茎の腐っていた部分を削り取ったため、抜いた後は巨大な穴になり、なかなか塞がりません。肉が盛り上がってこないのです。抜いてからあまり長い間入れ歯をせずにおくと、隣の歯が駄目になるのだそうで、3ヶ月後、まだ歯茎が口を開いたまま、入れ歯を実行しました。驚いたことに結果は抜群で、一発で成功。新しく口の中に入ってきた異物に慣れるのには、更に3ヶ月かかりましたが、あれ以来入れ歯の周辺に不具合が起きたことは一度もありません。すばらしい!

しかし、当然といえば当然ですが、それまでの長い間孤軍奮闘し続けてきてくれた左側が、今、とうとう音をあげ始めているのです。得意の騙し騙しで、死ぬまでいけるかどうか、、、、。神様、どうぞよろしくお願いします。


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歯科 3 [暮し・健康]

克服に成功した、というのがとんでもない独りよがりであったと判明するのに、長い時間は不要でした。半年あまり後の一時帰国のとき。奥さんはさっさと里帰り。私は一人荷物の整理などに忙しくしておりました。一時的にでも職場を離れるのは結構面倒で、整理しておかねばならない仕事が山積しています。それに旅の疲れ。日本の自宅に入ってからも長期間空けていた家の周辺には用事が一杯です。やっと片づいたかと思った頃でした。例の場所に違和感が生じ、歯磨き時の出血が始まりました。

疲れが取れたら治まるやろ、とあまり気に留めないでいたところ、1週間後。右目の真下5センチを中心に顔半分が腫れあがり、私の人相はすっかり変わっておりました。

「妙なところが化膿してきましたなあ。ちょっとメスを入れて薬を注入しておきましょう。は~い、少し痛いですよ」 麻酔無しでメスを突っ込まれるのは痛い。はっきり言って激痛です。肛門がひきつっちまう。気味の悪い液体が舌の根元へ流れていく。吸引してもらっても、気持ち悪さは変わらない。切り開かれて汚物が出たところへ、何かが押し込まれた感じ。抗生物質を使いながら4日間薬を入れてもらいに通った。

何のことはない、一時帰国はそんなこんなで潰れてしまった。タイミングよく、日本で症状が出て、幸運だったと言えなくもない。こうして、マラウイでの仕事は何とか終えた。マラウイ産の米に混じっている白くて硬い小石は、大変危険であると後に聞いた。

一年置いて、今度はラオスへ行った。歯茎の調子は可もなし不可もなし。ということは、騙し騙し使い続けていたということ、つまり完治することなしに引きずっていた、ということに他ならない。

ほどなく、少量の出血が始まった。歯磨き時には出血は認められないのに、朝起きたとき口内が気持ち悪くて唾を吐き出すと、ピンク色に染まっている。咀嚼に支障はないのだが、やはり右側に力が入らない。あまりいい兆候ではない。ピンク色はゆっくりだが確実に濃くなっていく。

ある日のこと。「むっ、あんたすごく臭いわよ」と言う奥さんの顔はかって見たこともないほど歪んでいた。相当ひどいらしいが、自分には全く分からない。

そして衝撃のときが訪れる。職場での同僚との会話中に、話をしながら顔を背ける奴が出始めたのだ。明らかに私の口臭を嫌っての所作であった。いくら咀嚼に問題はないとはいえ、これでは仕事に差しつかえる。私も極力口を開かないようにしなければならない。そうでなくても、ラオス語でのコミュニケーションは楽ではないのに、口も開けずにどうするのだ。

朝吐き出す唾の色は、血のそれに近くなってくる。困った。当地の医者もあまりお勧めではなく、タイ国へ行くしかない。そうなっても通院できる距離ではないので、長逗留となる。歯科治療のために、外国に長逗留するなんて、私には受け入れ難いことであった。そんなことなら、仕事を止めて帰国したほうが、他人にかかる迷惑の度合いは小さかろう。

何か出来ることはないのか。私は歯ブラシの使い方に工夫をする。ひと通り歯を磨いた後に、歯茎全体に更にブラシをかける。そうすることで、歯の周囲に溜まった血膿を押し出すという戦法です。血膿が少なくなれば臭いも減るはずという、単純な引き算なのであった。これは正解だった。「あんたこの頃、あまり臭わないわね。たまに少しくさいこともあるけど、前より全然ましよ」と奥さんに言われたとき、私は本当に救われた思いだった。唾の色も薄くなっていた。

雨期明けの頃(10月)ラオスではボート祭りと灯篭流しが行われる。村ごとにチームを組み、20~50人乗りの細長いボートをメコン川に浮かべてレースをやる。

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川岸には露店が並び、大音響のアナウンスや音楽で大いに盛り上がる。夜には灯篭を流す。この灯篭流しが傑作で、岸に近い川の中には、訳の分からない男が流れてくる灯篭を待ち受けており、賽銭が乗っかっている灯篭は水の流れに乗せるが、そうでないのは川岸に滞留させてしまう。お金無しでは灯篭も流れて行かないのであった。

レースがよく見える場所には小屋がけのレストランが並び、テーブルは見物人で埋まる。私も奥さん同伴で一角に席を占める。ビールはすぐに燗ビールになってしまうので、皆さん氷を使ってロックで飲む。これが普通なのだ。小さい七輪と子供の掌サイズのスルメを持ったおばちゃんが回ってくる。うちわでバタバタ扇いで煙をたて、いい匂いを振りまいてゆく。

火で焙ったのだから大丈夫だろう、と試すことにする。これが間違いの始まりだった。柔らかくて結構美味い。ビールとスルメが止まらなくなった。私はすっかりスルメの虜。噛むのはもっぱら不具合のない左側。翌日はボートの決勝戦。飯も食わずに終日スルメを齧る。この2日間で、私の長い間酷使され続けてきた左側の奥歯への負担は限界を超えたらしい。                  すみません。明日完結します。


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